花立峠

〜最後の勇姿〜



山形県最上町から花立峠を越えて宮城県に抜ける県道63号最上鬼首線。この道はとにかく恐い。免許取りたてではまず無理であろう。

未舗装で断崖を縫うように走り九十九折で一気に標高を稼ぐ。ガードレールは一切無い。

私は今年の五月に一人で花立峠を越えている。(そのときのレポ

どこまで続くともわからない見知らぬダート県道と断崖。九十九折を曲がれども曲がれども峠は見えなかった。

その花立峠に異変が起きている。

夕闇迫る誰も居ない花立峠、最高でした。
ここに着いたのは午後四時。
日没までに目の前に聳え立つ山を越えられるか心配だった。

急激に道が狭くなる。
前回は気がつかなかったボロボロの橋。赤いのは錆です。
赤というか、黒というか・・・

そして道はダートに。

落石が頻発するようで、痛々しいまでに固められた法面。

九十九折を曲がると一段下の道が見える。
その間には深い谷。スリリングな道である。



絶景。

車は砂塵にまみれた。振動もすごい。
夕日を浴びる山は美しい。

見通しの極端に悪い急勾配の九十九折を何度か曲がると、稜線が見えてくる。
峠はすぐそこだ。

峠だ!
雲は掴めそうに低い。
車の影は長く日没は近い。

夕暮刻の峠。
誰もいない。

えっ??

山形県側において舗装工事の為全面通行止を行いますぅ????

ついにこの「険」道63号も全面舗装されてしまうのか・・・
峠に行ったのは10/6だったから本当にぎりぎりだった。
複雑な気持ち。

本当に来てよかった。心から思った。

この眺望には友人もご満悦。
万世大路で散々な目にあわせてしまったからなぁ・・・
本当にゴメンよ〜

山中で日没を迎えるのだけは御免だった。

宮城県側は全面舗装されており、快適に下れる。
車を飛ばして、国道108号鬼首道路で鳴子方面へ。

右の写真は国道47号との交差点付近の橋上から。
西の空に最後の輝き。
美しい。


花立峠、次に会うときは全面舗装されていることでしょう。



追記:2005年8月に再訪しましたが、完全舗装ではなく部分的な舗装でした(^-^;;


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