万世大路福島側 その3 2003.11

徒歩に切りかえた。大平橋の先も藪が続くが、

枯れているし登山者が最低限の獣道を作ってくれているので

迷ったり歩けないということはない。

この季節に来て正解だったようだ。

ぐにょぐにょしたぬかる道に耐えながら進む。

ちなみに防水性のある登山靴などで来ないと泣きを見ることになる。

気がつくと脛から血が出ていた。倒木を乗り越えたときにぶつけたらしい。

疲れ果てて痛みもどうでもよくなっている。

ぬかる道は妙に疲れる。

こんな所もある。

注意していれば、道をロストすることはない。


夏は激藪になっていることは明白。恐ろしい。

倒木が道に覆い被さる。

しかも道はぬかる。

転倒しないよう慎重に通過する。

ぬたぬたの道。

もう登山靴はドロドロである。

これはなんだろう?


小さな石垣が上の写真奥右にあるのだが、

右へ逸れて行き、小丘に分断されて万世大路からは見えなくなる。

謎である。


ちなみにこの写真は道から逸れて、右手の小丘を越えて撮ったものである。

枯れた小川にも見えるし、幻の軌道のような気もしてしまう。

わざわざ小川に石垣を作るか?

ますます謎である。

ここだけ道が広い。

ぬかるのは相変わらず。

へとへとになっている。

顔にびしばし枝が当たる。

眉間に傷を負った。

何も考えず黙々と進む。

藪をかきわけていると再び橋上に出る。

杭甲橋だ。

先ほどの大平橋よりも狭いが、状態はかなり良い。


コンクリートの上が天国に思える。




杭甲橋からの眺め。

枯れ木の世界。こんな景色を見たのは初めてだ。素晴らしい。


むむ?

よく見ると、人工的に作った滝だ。
いつ頃に作られたのだろうか。

追記:これは自然の滝です山口屋さん情報)
九十九折が始まる。

倒木が多く、道の真ん中に木が生えていたりする。



九十九折のカーブにタイヤが落ちていた。

溝がなくツルツルのタイヤだった。

いつ頃誰が捨てたのだろうか。


影は私のものである。

石組みが現れる。

ほっとする瞬間だ。


最後の九十九折。

朝日が眩しい。


ヨッキれん氏のレポでも話題になった謎の橋台。

隧道に向って歩いていると左手に見える。

枯れ枝を折りながら大平側の橋台に接近してみた。

橋台まで道筋がはっきりしており(潅木が相等蔓延っているが)

旧旧道のような感じである。

逆に隧道側は道筋がはっきりしない。



やはり小杭甲橋の名残なのだろう。

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