第四話:燕王となる


呂禄と呂産が都で誅殺され呂氏が滅ぶと、大臣達は斉王劉襄を皇帝に立てようと考えた。

しかし、劉沢はそれを否定して言った。

「斉王の母の一族の駟鈞は、悪人であり虎が冠を被ったような男です。

ここで斉王を立てれば必ずや駟氏が第二の呂氏となるでしょう。

我々はたった今、外戚で苦しんだばかりではありませんか。

それに比べ、代王(劉恒。後の文帝)の母薄氏は仁愛善良であり、一族は君子であり長者であります。

その上、代王は高帝の実子で今でも健在でおられる中で最年長であります。
(斉王劉襄は劉邦の孫。劉邦の実子でこの時点で生き残っているのは代王劉恒と淮南王劉長のみ)

子である点からすると理に適っており、善人という点からすると大臣方は安心です。」


劉一族長老の発言である上に理に適った発言であった為、

大臣達は劉恒を迎えて帝位につけることに決めた。


劉恒が即位すると帝位につけてくれた劉沢に感謝し、燕王に封じた。

劉沢は一躍大国の王となった。元の瑯邪の地は斉王劉襄に返してやった。

斉王劉襄は劉沢を騙した為に、帝位を逃したのである・・・。


劉沢は燕王になって二年でこの世を去った。


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