福舟鉱山跡 2005.6.11


 山形県道318号の福舟峠尾花沢市寄りに残存する鉱山跡。
私はこの古代遺跡のような風景が好きで何度も訪れている。しかし鉱山は徐々に均され遺構は静かに姿を消してゆく。

福舟鉱山は江戸期に最上藩が金・銀が採掘していたという伝えがある。
戦前に銅・鉛・亜鉛の鉱脈が発見され、三菱金属鉱業が採掘し後に福舟鉱山(株)が採掘した。
鉱物はトラックで陸羽東線長沢駅まで運ばれたという。
このサイトこのサイトこのサイトによると、閉山したと思われている福舟鉱山だが
乾式自走削岩機を使い二名で採掘中のようだ。
だが真偽は不明である。坑口の前に管理小屋があり人もいることがあるので、いつか聞いてみようと思う。



2003年5月の福舟鉱山。
道はダートである。
たった一人でどきどきしたのを今でも覚えている。



2003年8月。なぜかデジカメのピントが一枚もあっていない。
道が簡易舗装され、工事中の看板が出ている。
斜面の下側はすでに均されている。



2003年10月。
唖然とした。きれいに均されてしまった。
写真中央にいる作業員の方に色々聞いたところ、
鉱毒処理・排水処理は継続して行われ、整地された場所はこのまま藪になるだろうとのこと。



そして2005年6月。
すでに簡易舗装はぼろぼろになりダートと変わらない路面。
2003年10月に整地された場所はきれいに芝が植えられ、刈り込まれている。



坑口内。整然と蛍光灯が並んでおり、奥はまったく見えない。
厳重に鍵がかかっており、内部には入れない。
染み出す水に銅が含まれているのか、コンクリが緑色に変色している箇所が目立った。




わずかに残った遺構。



正面から撮影。



斜面上部から撮影。
管理小屋が小さく見える。
かつては飯場や休憩小屋などで賑わっていたのだろうか。



今となっては窺い知ることも出来ない。


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